3月定例会一般質問しました!

2012-03-17
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3月14日 蓮田市議会3月定例会一般質問を行いました。

質問は大きく2つ。

(1)公共施設の維持管理経費について

(2)消防について

 質問にあたり、まず蓮田市のプライマリーバランス(「基礎的財政収支」のこと。いかに借金に頼らないでやりくりできているかを表す)について話しました。

24年度予算は、市税収入の落ち込み(対前年度2億2500万円減少)、国県からの支出金減少(国庫支出金1億9000万円減、県支出金5500万円減)、社会保障費の増加にも関わらず、市債発行額を抑制し(3億1600万円減 総額12億1000万円)、前年度よりマイナス3.4%、金額にして5億4000万円もの縮小予算を組みながらも、むしろ自主財源である一般財源からの歳出は6千400万円も増やしており、まさに「やりくり上手なママ」予算と喩えました(市長は「やりくりジジですが」と言って笑ってましたが)。

一昨日の市長答弁で平成22年度決算では経常収支比率が90%から82%となり、弾力性が高まったそうです(つまり、自由に使えるお金が増えた)。しかし今後、少子高齢化に伴い、社会保障関係費の増加や市税収入のさらなる減少は避けられません。

表をご覧ください。(単位千円)

 一般会計 平成22年度 歳入 平成22年度 歳出
決算総額 17,452,611 16,706,623
市債発行額/元金償還額 1,756,785 1,350,262
①小計 15,695,826 15,356,361
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   △339,465
利払い   214,036
②計(①+利払い)   15,570,397
横浜方式プライマリーバランス合計(①歳入-②)   △125,429

 

 一般会計 平成23年度 歳入 平成23年度 歳出
予算総額 15,920,000 15,920,000
市債発行額/元金償還額 1,532,800 1,341,637
①小計 14,387,200 14,578,363
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   ▲191,163
利払い   212,492
②計(①+利払い)   14,790,855
横浜方式プライマリーバランス合計(①歳入-②)   ▲403,655

 

 一般会計 平成24年度 歳入 平成24年度 歳出
予算総額 15,380,000 15,380,000
市債発行額/元金償還額 1,216,000 1,375,590
①小計 14,164,000 14,004,410
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   △159,590
利払い   203,169
②計(①+利払い)   14,207,579
横浜方式プライマリーバランス合計(①歳入-②)   ▲43,579

 

では、実際のところ蓮田市の財政はどうなっているのでしょうか。

そこで、プライマリーバランスを調べてみました。

まず22年度(一般会計分)。歳入が174億5000万円に対して歳出は167億6百万円。市債発行は17億5600万円で元金の償還は13億5000万円。
 ①小計の歳入、つまり借金を入れない収入が156億9500万。歳出、つまり借金返済を入れない支出が153億5600万円。その差約3億4000万円ほどの黒字!

通常、プライマリーバランスはこの数字をもって黒字だというのですが、「横浜方式」というのがあります。借金の利払い分は借金以外の収入から返すのが健全だろうというもので、歳出の利払い分2億1400万円を加えても、1億2500万円の黒字!となっています。

つまり、「借金に頼らず、利息までも返しても1億2500万円プラスになった!」ということです。

しかし、平成23年度予算ベースでは(もちろん決算がどのようになるかにもよりますが)、通常のプライマリーバランスだと1億9000万円の赤字!

利払いを含めた横浜方式だと4億円の赤字!なのです。今議会の3月補正予算を落とし込んでも3億8000万円の赤字でした。これからよほど不用額が出ないと黒字になりません。

また、24年度予算ベースでは、通常のプライマリーバランスだと1億6000万円の黒字! しかし、利払いを入れた横浜方式だと4300万円の赤字!となります。

さらに、下水道事業特別会計を入れると、少し意味が違ってきます。

平成24年度下水道事業特別会計のプライマリーバランスをご覧ください。

下水道事業特別会計 平成22年度 歳入 平成22年度 歳出
決算総額 1,265,415 1,227,967
市債発行額/元金償還額 196,600 798,278
①小計 1,068,815 429,689
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   △639,126
繰入金 539,894  
②計(①-繰入金) 528,921  
合計(②-①歳出)   △99,232

  

下水道事業特別会計 平成23年度 歳入 平成23年度 歳出
予算総額 1,351,031 1,351,031
市債発行額/元金償還額 290,800 848,593
①小計 1,060,231 502,438
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   △557,793
繰入金 550,461  
②計(①-繰入金) 509,770  
合計(②-①歳出)   △7,332

 

下水道事業特別会計 平成24年度 歳入 平成24年度 歳出
予算総額 1,515,755 1,515,755
市債発行額/元金償還額 456,600 1,039,900
①小計 1,059,155 475,855
通常プライマリーバランス(歳入-歳出)   △583,300
繰入金 520,714  
②計(①-繰入金) 538,441  
合計(②-①歳出)   △62,586

 

市債発行額4億5600万円に対し、元金償還が10億3900万円。これは主に低利の借り換えです。しかし、一般会計からの繰り入れ金が5億2000万円。結果として、6200万円の黒字化しています。

おかしいですよね。

一般会計では4300万円の赤字を出しながら、下水道事業では6200万円の黒字を出している。しかも一般会計からの繰り入れを5億円も入れてです。

一般会計からの繰り入れ額を抑えれば、一般会計、下水道事業会計共に黒字化できるのではないかと思うのです。

市長答弁では、今後、『下水道負担金を上げることも考える』とのことでした。

市債を発行して一般会計に入れ、そこから下水道事業特会に繰り出しをして下水道事業の償還を行っているという構図は健全ではありません。

「下水道の借金を一般会計の借金で返している」

言い換えれば、

「下水道未整備地区の市民(閏戸・貝塚・江ケ崎・城・南新宿)の税金からも、下水道の借金を返している」

不公平ですよ!

下水道負担金を上げて、事業収入だけで負債を償還していくことが不公平のない本来あるべき姿。閏戸、貝塚、江ケ崎、城、南新宿地区のような下水道未整備区域に早期に普及促進していくためにも、この不公平な構図を是正して欲しいと指摘しました。

さて、このように蓮田の財政について市長は弾力性が高まったと語りましたが、確かに22年度はそうです。23年度は決算を待たなければなりませんが、補正予算ベースではそれほど楽観視できません。24年度はそれを踏まえて緊縮予算となっているのでしょう。

今後の行財政運営について、経常的支出(民間で言えば固定費)を可能な限り削減をして、プライマリーバランスを黒字化するように持っていかなければなりません。

そこで、私が注目し、手が付けられそうだなと感じた経常経費が、委託料の中の『維持管理経費』でした。

委託料の総額は13億7千9百22万2千円です。一般会計の歳出に占める割合は9%にもなります。全29節中6番目に大きな額です。

委託料には電算処理業務委託費や健康診断委託費、小中学校の給食調理業務委託費のようなものもありますが、「公共施設の維持管理費」については、大いに見直すことができそうです。

さて、答弁です。要約して書きますね。

(1)公共施設の維持管理経費の削減について
   →前年度予算を上回らないように予算編成を行っている。議員ご指摘のように今年度も1600万円減額した。

(2)発注方法の変更及び見直しについて
   →各課それぞれそれまでの実績を踏まえて、仕様書を作成して発注をしている。

(3)所管課のチェック体制、評価及び検証方法の見直しについて
   →各課それぞれが検証・見直しを行っている。事業に応じて事業報告書を提出してもらっている。

(4)入札及び契約方式の変更及び見直しについて
  →条例に則って随意契約、指名競争入札、一般競争入札の方法をとっている。資料にある入札方法でなんら問題がないと思っている。

(5)行財政改革推進本部の設置について
  →庁内に市長を本部長とする行政改革推進本部が設置されている。そこで決定されたものを行政改革推進委員会に諮っている。

再質問(ここから一問一答になります。かなり熱い議論になったのですが、活字では表せないのが残念。早くインターネット中継すべきですよね)

まず、平成24年度予算編成方針。

■「改めて経常的な経費となっているものの必要性について徹底的に見直しを行うこと

■「したがって、各所管においては、経費の算出にあたり、厳しく実績を踏まえることとする

以上のように記載されています。

事業内容 平成23年度 平成24年度
保守料 52,455 41,960
管理委託費 144,753 140,184
夜警委託費 11,386 11,327
清掃委託費 15,509 14,755
植木・除草管理 8,345 6,084
管理運営委託費 117,125 118,762
合計 349,573 333,072
  ▲16,501

 

事業内容 事業数 同一金額の事業 金額(千円) 割合(%)
保守料 47 19 11,208 26.7
管理委託費 17 7 45,988 32.8
夜警委託費 13 12 9,819 86.7
清掃委託費 17 6 3,428 23.2
植木・除草管理 8 0 0 0
管理運営委託費 6 3 99,012 86.3
合計 108 47 169,455  

 

でもね、上の表を見てください。24年度予算の維持管理料の中で、平成23年度予算と全く同じ金額が計上されているのが、「全108事業の中で47事業」もあるんです!

これで、しっかりと事業を見直ししていると言えますか?

公平な契約がされていると言えますか?

職員「○○さん(業者名)、また今年も同じ金額でやっといてよ」

業者「わっかりました~。あざ~す」

こんな会話が聞こえてきそうですよね。

後日談があります。

今回の一般質問の後、委員会の打ち上げがありました。その席で、職員の皆さんから言われました。維持管理経費が毎年同じ額で計上されていることについて、「市内業者の保護のため」だそうです。

競争原理を入れてしまうと、すべて市外の大手業者になってしまうんですって。

でも、私はほとんどの事業の契約書を資料として入手してありました。

実はこれね、資料要求をしっかりしないと、議員には業者名や契約が一切分からないんです。委員会で資料請求しましたが、各課面倒がらずに出して頂きました。感謝です。

でも、「市内業者の保護」はウソ。

受注業者はもちろん市内業者もありますが、半数以上は「市外業者」ですよ

私だって「市内業者育成」の趣旨は分かっていますし、できるだけそうしてあげた方が良いというのも分かります。

市内業者保護は良いですが、市外業者のために毎年見直しもせずに、同じ金額で発注を続けるというのは問題でしょ。

言い訳などせずに、

「見直しをしていませんでした。以後気をつけます」

と言って頂ければそれで済むんですけどね。

これね、努力している課もあるんですよ。見直しを一生懸命にやってきっちり下げてるんです。片や見直しをやっていない課もある。これじゃ頑張っている課は怒っちゃいますよ。

まあ、議会での総合政策部長の答弁もそうでした。

ただ、私が執拗に問うと、

「同じ金額が計上されている事業は、確かに見直していく必要があります」

との答弁を頂いたので、来年度以降の推移を観察しくことにしましょう。

さて、私がここで指摘したかったのは、各課がバラバラで発注をして、単価の引き直しもされずに契約金額が高値止まりしているのではないかということです

だから、各課バラバラではなく、全庁で統一のガイドラインを作、「仕様について、単価について、発注方法について、業務の検証について」を見直して少しでも経常経費を下げて欲しい。それを実現するには形骸化している「行財政改革推進本部」を今一度機能強化して取り組んでもらえればと提案させて頂いたのです。

実は、私は行政改革推進本部の下部組織「行政改革推進委員会」のメンバーでもあるので、どんな議論がされているかよく分かっています。私が指摘したような事は審議されておらず、十分機能しているとは言い難い組織です。しかも、推進本部から下がってくる結果検証も執行部の都合の良いように解釈されたもので、とても問題があるのです(その点に関して、以前2011年8月のブログで書きましたのでご覧ください)。

これも後日談ですが、私の指摘は庁内の発想にはなかったことのようで、各課にだいぶ衝撃を与えたとのことでした。「そんなのできるか」という職員もいれば、「いや、見直していく必要がある」と言う職員もいるとのことでした。

昨日、ある幹部職員と話していたのですが、最初は戸惑いがあった職員たちも二日ほど経って、やはり私の指摘のように「統一のガイドラインを作っていこう」という流れになっているとのことです。指摘させて頂いた甲斐がありました。

これも今後、推移を観察していきたいと思います。

最後に2点ほど報告と指摘をしました。

 ①国の会計検査院の指摘では、「役所の契約責任者に調達額を下げる熱意を植え付けなければ、なじみの業者から高値で買う状況が続く」と報告されています。

また、「企業が見積もりを作るための十分な期間を設けずに事業者を募ったり、過去に省庁の受注実績がある業者だけを対象にするなどの手法で新規算入を妨げる例がある」と報告されています。以上、十分注意をして頂きたいと思います。

 ②現在、国会では「行政構造改革実行法案」が審議中とのことです。法案が可決されれば、リバースオークション(競り下げ)が導入されることになるので、蓮田でも検討して欲しい

さて、次に(2)消防について

12月議会でも色々と一般質問しましたが、11月25日広域消防から離脱し、蓮田市は単独で消防の運営していくこととなりました。しかし、消防救急無線のデジタル化や今後の整備計画、経費検証なども不透明な部分が多くあります。

市民は大いに不安を感じています。今後蓮田単独でやっていくことができるのか、次々と発表される大地震の予頻発するゲリラ豪雨による水害、単独でやっていくと決断された以上、「ああ、あのとき広域に入っておけば良かった」という事態に陥らないように消防力の強化を図らなければなりません。この問題については再三ブログでも書いてきたので詳細は避けます。

そこで2点質問しました。

(1)今後の消防力整備の方向性について

(2)今後の消防力整備の経費について

答弁

(1)   消防車等は整備計画に即して更新していく。10年で16台中13台。

人員についても適正化計画(82名)に即していく。また、救急救命士の育成に今後力を注いでいく。デジタル化については25年8月から運用開始されるので、それまでに整備を進めていく

(2)   経費については、車両更新に6億円。デジタル化に3億円。ただ、このデジタル化の経費については、国の方針が今年1月に変更されて、100%交付税措置として算入できるようになった。

再質問

 (1)消防救急無線デジタル化に関しては、広域離脱とは関係なく、共同整備を進めていくという話だったが?

→急遽方針が変わり、1月に入り文書にて共同整備できない旨の通告があった。

(2)24年度予算に計上されている消防デジタル化の実施設計と電波伝搬調査費用1700万円の他、3億円ほどかかるとされている整備費用もすべて「緊急防災・減債事業債」の対象となるのか?

→対象となる

(3)交付措置が受けられる期間は25年度中とのことだが、それまでに完了できるのか?

→完了できるものと思っている。

(4)デジタル化の広域整備は上尾と伊奈、熊谷と行田が共同整備するようだ。単独で整備した場合、互換性がないとの話だったが、応援要請等で障害はないのか?

→救急活動波については互換性がないが、県域波に関して互換性があり、障害はない。

(5)救急車不足は顕著である。現在4台で基準通り充足しているが、行政報告にもあったように高齢化社会に伴って、出動件数は増えている。昨年は80件の増加、最近10年で1.5倍である。増車と人員の増加が必要と考えるか?

→検討したいと思う。

(6)市長は昨日の答弁の中で、これからの地方行政は「防災」が重要なテーマになると言っていた。しかし、何とも歯切れが悪かった。先日の湯谷議員の質問に対しても「消防体制の充実」という部分について具体的な答弁はなかったし、「台風等大雨時の水害対策の推進」についても言及がなかった。この点についていかがか…と言おうとしたら時間切れ。最後にどうしても広域消防に戻る意思を聞きたかったので、急遽質問を付け加えて、「広域消防に戻る気は?」と聞いた。

当面は、戻る気はない。

 12月議会では、戻る気はないの一点張りで、「検討する」との答弁もありませんでしたが、今回は驚くことに「当面は」という文言が入りました。
 もしかしたら、市長も少し揺れ始めているのかもしれません。
 また、穿(うが)った見方かもしれませんが、
「自分は今期で引退を考えているので、私の跡を継ぐ市長が広域消防に戻る決断をされるかもしれません
 と言外に言っているのではないかと思えたのです。
 昨夜、蓮田市の消防署員だという方に会いました。その方が、
今回の広域消防離脱によって、署員はみんなモチベーションが下がっています。何とかして頂けませんか
と切実な訴えをされました。
 私はその言葉がショックで、今も耳から離れないでいます。4月に広域消防は調印されるそうです。
 市民の中にも徐々にこの広域消防離脱の件が伝わり始めて、不安を口にする人が増えてきました。誰とは書けませんが、ある消防幹部の方も「今もなお広域消防すべきだと思っている」と胸の内を語ってくれました。
 現場の消防署員、幹部、市民が戻るべきだと思っている広域消防について、それでも市長は離脱の判断を変えないのでしょうか。

 しかも、その離脱の理由が10年後にかかる経費の件だけなのです。驚くことに私の質問に対して、市長はつい本音を露呈し、「感情的に」という言葉を使いました。

 それで本当に良いのでしょうか。

 今回のデジタル化の交付税措置も、私が12月議会で質問した後に急遽制度改正され、期限に間に合っていなかったが、なんとか滑り込ませてもらったとのことです
 もし、その制度が変更になっておらず、また気づくのが遅ければ蓮田市は単独で3億円もの巨費を投じなければいけなくなるはめだったのです。

 「防災」が重要な政策課題と市長が明言されたのですから、はっきり言って、意地なんか通さずに、退席したことを謝罪して広域に戻るべきだと強く思います。

 市民の皆様は、どのように思われるでしょうか。

運営管理:森 伊久磨後援会事務所