総合文化会館、住民投票条例案否決について

2014-03-25
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蓮田市議会3月定例会において提出された「総合文化会館の建設の是非を問う住民投票条例案」ですが、賛成2名、反対13名、退席3名により、否決されました。
僕は、本条例案に反対しました。
実は当初、本条例案に賛成するつもりでした。しかし、それは総合文化会館建設の現行案に賛成の立場としてです。
住民投票の実施に際しては、建設反対派の方たちと大いに議論しながら、積極的に文化会館の必要性を訴えていくつもりでした。
反対派の方たちの主張には首を傾げたくなるものが多くありますし、そこをしっかりと議論をし、文化会館への正しい認識を広めていければと思っていました。

また、地方自治法上の直接請求権による住民投票条例案は、いわば間接民主制を補完するというより、「民意の最後の砦」とも思っていました。
民意が選挙でしか表せないというのは、地方自治法の本旨ではありません。
選挙以外で民意を表せるものとして、直接請求や監査請求、リコールがあるものと思っています。
しかも今回の請求は、要望書や署名付きの請願等で何度も議会へと具申されてきた内容です。
この直接請求による条例案は、やむを得ずして、最後の手段に訴えたものだと思っていました。

さらに、僕自身も、この文化会館建設については、中央公民館の改修や西口ビル内の公益施設等を総合的に検討して出てきた案とも思えませんでした。
執行部による説明不足も確かにありました。唐突感が、僕にも住民の皆さまにもあったように思えます。

しかし、です。

提出された条例案がいけませんでした。不備ではないという一部議員の主張もあるようですが、本会議場で請求代表者自らが不備を認めて、議員に修正を求めてしまっているわけですから、それは無理です。
しかも、平成17年に行われた市町合併の際の住民投票条例案をコピペしてしまったと、これも自ら認めてしまったのですから、いくら住民投票を行うべしと擁護してきた僕であっても、本条例案に賛成するわけにはいきませんでした。

では、そこで修正案を期待していたのですが。
本条例案は、まず総務委員会と民生文教委員会の合同審査会に付託されました。ちなみに僕は建設経済委員会所属なので、傍聴のみの参加でした。
実は、この委員会が開催される前に、あるベテラン議員に「修正案を委員会に提出すればオレは賛成するのに。なあ、森くん」と言われました。僕も即座に「そうですよね、出すべきですよ」と答えました。
やはり、いくら不備な条例案であっても、そのベテラン議員も民意の本旨を尊重しようとしていたのです。ただ、条例ですから不備を不備として通すわけにはいきません。
また、ある職員も「なぜ事前に相談してくれなかったのか。相談してくれれば、あらかじめ、おかしな点を指摘できたのに」と言っていました。
私たち議員が提出する議案の場合、職員によるリーガルチェックを必ず受けます。文言に不備がないかなどの慎重なチェックが入ります。
本条例案がそのプロセスを経なかったのは、残念な限りです。

また先ほどの合同審査会では、議員が修正案を提案することになるわけですが、僕が傍聴した限りでは、議員からは一言も修正案に関する発言が聞かれませんでした。
時間がかかっても委員会の中で修正案を提案し、それについて審議することができたはずだと思います。
仮にそれができていれば、条例案に反対する議員にも(投票率制限などの)妥協点を引き出せる可能性もあったのではないかと思います。だって、ベテラン議員は実際に賛成すると言っていたのですから。
条例案制定に励む議員があの委員会の席で、なぜ一言も発しなかったのか、不思議です。

結局、委員会では原案のまま審査され、退席1名を除く全員反対で否決。
そのまま最終日の本会議での採決となり、原案は先ほど述べたとおり否決となりました。

それでは、なぜ修正案を出さなかったのでしょうか。
本人ではないので分かりませんが、その後、ツイッターやブログ等で見る限りにおいては、「条例案が必ずしも不備とは言えないので、原案のまま提出した」ということだそうです。
議員提出議案には提出者他1名の賛同者が必要なのですが、他に1名の賛同者が得られなかったわけではないとのことです。

以上の経緯で、僕は不備のない修正案が提出されれば賛成するつもりでしたが、結局、修正案が提出されずに原案のままであったため、反対としました。

では実際に不備なのか、不備でないのかという点についてですが、請求代表者も認めていることですし、これを不備でないと「言い訳(あえてこの表現を用いますが)」するのは、無理があると思います。

有効署名3700名以上の方たちは、この顛末をどのように感じられるでしょうか。
それでも民意を無視した蓮田市議会と思われるのでしょうか。いや、不備な条例案に署名をさせた側に責任があると思われるでしょうか。

ただ、最後に市長が述べていたことが印象的でした。
「条例案は否決されましたが、建設に疑問を持つ方たちの考えも踏まえていきたい」

建設反対の方たちが一定数いるわけですから、その民意を全く無視していくつもりではないとのことです。
駅より遠いのだから交通手段を考えることや、将来負担への不安解消や維持管理費の削減努力、稼働率の向上、魅力あるイベントを常に開催できるようにするなど、今後、市民の満足度の高い施設運営を行っていくよう最大限尽力すべきだと思っています。
そして、事実上、もう建設が決まったわけですから、これからはこの施設をどのように利用していくかを市民の皆さんも一緒になって考えて頂ければと思います。

運営管理:森 伊久磨後援会事務所